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ソーシャルワーカー倉本のメディカルニュース
〜医療の理解・医師とのコミュニケーションについて〜

2008年7月号
お話:在宅総合相談室 ソーシャルワーカー 倉本尚美

皆さんは、病院で医師と意思疎通が難しいと感じた事はありませんか?また、先生の前でゆっくりと病状について話しにくい、あるいは、先生の説明がよく分らない・・・と思う事はないでしょうか。
近年医療が急激に高度化し、治療が複雑になりました。
また、患者さん自身で治療を選択する権利が主張され始め、医師より治療内容について詳細に説明を受け、より多くの医療情報を得る機会が増えました。
しかし、専門的な説明をなかなか理解できないのが現実です。
アメリカではこの様な現状を踏まえ、一般の人の医療用語の理解に注目しています。
これは「ヘルスリテラシー」という単語で表現されます。
医療・健康(ヘルス)に関係する識字(リテラシー)を表す造語で、医療単語の理解と薬を適切に飲むための計算力(単位など)などに着目し、一般の人がどの程度医学用語や単位を理解できているのか調査しています。
さて、ヘルスリテラシーに関連し、読売新聞に「患者に通じない736語」(H20年3月6日付)という見出しで、興味深い記事が出ていました(1)。
国立国語研究所(国語研)で全国の医師約2000人に患者に理解してもらい難い単語を挙げてもらった所、何と736語に上ったとの事です。
例えば、「頓服(とんぷく)」として処方された薬を誤解して、毎日飲む人がいるそうです。
また、医師が「インフルエンザは陰性でした」と告げると「やはりインフルエンザでしたか」と言われた、など言葉を誤解するケースも多いようです(陽性がインフルエンザに罹っている事です)。
このような事態を受け、医療業界も様々な取組をしています。
上記の国語研では「病院の言葉委員会」を設け、理解し難い医学用語を挙げ公表し、一般にも分りやすい説明を広めていく予定です。
また、薬は飲み方が適切でなければ効き目が軽減されたり、副作用が強くなる場合があります。
そこで、くすりの絵文字というものが作られました。
これは、子供から大人まで薬の飲み方が簡単に分かるように絵で示したシールです(2)。

では、医師との良好なコミュニケーションを築くにはどうすれば良いのでしょうか?
上田クリニック斎藤院長にお話を伺いました。
斉藤院長によると、病院(外来)では、患者さんと医師の関係が良好な方が、患者さんの満足度と健康度が高く、また医師にとってもストレスが低く、(効率的に治療が行えるので)時間がかからない、そして結果としてお互い「安く」すむ事が多い、との事です。
また、普通医療サービスは、値段が不明確であり、サービスの選択肢が少ないなど、一般サービスとは異なる部分が多く、そのため、患者さんは押し付けられている様に感じる傾向があります。
また、医師は多忙なため義務的に医療を提供する結果となりがちです。
医師側も努力が必要で、「どのように説明すればわかってもらえるのか」「どのように話を聞けばいいのだろうか」「相手はどのように感じるのだろうか」と意識しながら治療を進める事が必要だと話されていました。
また、医師が質問を積極的に受ける態度を出す(口で表す)事も重要であると話されていました。
この事から、患者側も分らない時は「今の言葉を少し説明していただけますか?」と言葉にし、コミュニケーションを深める事がよい治療に結びつくと思います。
ちなみに、インターネット(3)で142人の医師に「ムッとする瞬間」のアンケートを取った所、「(治療に)無関係な日常を細々と訴える」「他の科の患者が「ついでだから」と診察に来る」などの声が挙げられました。
医師の態度や言葉は患者さんに大きな影響を与えますが、私たちの言葉や態度も少なからず医師との関係に影響を及ぼします。
より良いコミュニケーションのために、お互い心づかいを忘れずにいたいものです。
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<本文内参考文献>
(1)患者に通じない736語 (読売新聞 読売オンライン) http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20080306-OYT8T00445.htm
(2)薬の絵文字 くすりの情報ステーションより抜粋
http://www.rad-ar.or.jp/02/08_pict/08_pict_index.html
(3)日経メディカルオンライン
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/blog/cadetto/200712/505164.html




 

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